グレープシティのコンポーネント製品は、ソフトウェア開発者という専門家が使う道具です。そして、この道具のスペシャリストに当たるのが弊社のテクニカルセールスエンジニア。彼らは環境や用途に合わせたコンポーネント選びから、システム設計時の課題解決まで深い知識と技術でプロの仕事をサポートしています。

この記事では、弊社のテクニカルセールスエンジニアがシステム開発者に対してどのような支援を行っているのか、エバンジェリストの八巻が大島 章太郎(おおしま しょうたろう)、森谷 勝(もりや まさる)の二人のテクニカルセールスエンジニアにインタビューを行い、その姿勢や取り組みを紹介していきます。

技術者の紹介

大島 章太郎(おおしま しょうたろう) グレープシティ ツール事業部 営業部
写真「大島 章太郎」

文系の学部で修士課程修了と、ITエンジニアとしては珍しい経歴を持つ。専門性とやりがいを求めて、それまでほとんど縁がなかったコンピュータ業界に就職することを決意。SIer企業に入社し、クラサバシステムのWebへのリプレイスなどに携わる。その後グレープシティに入社。Java製品のサポート、ASP.NET製品のテストなどを経て現職にいたる。


森谷 勝(もりや まさる) グレープシティ ツール事業部 営業部
写真「森谷 勝」

コンピュータゲームのプログラマとして、ソフトウェア業界に入る。プレイステーション初期のゲームからDirectXゲームの開発に携わったのちSEとなる。その後、UNIXのC言語やJava、DB設計などさまざまなシステム開発を担当。前職ではテクニカルセールスを行う。この豊富な経験が生きてグレープシティに入社。現在は主に .NET製品のテクニカルセールスを行っている。

インタビュアーの紹介

八巻 雄哉(やまき ゆうや) テクニカルエバンジェリスト
写真「八巻 雄哉」

小学生の時に買い与えられたMSXでプログラミングに入門するものの三角関数であえなく挫折。その後、忘れた頃に授業で経験するなどプログラミングとは付かず離れずの関係のまま、国内のSIerに入社。2003年よりグレープシティに入社し、プログラミングよりも自分に向いているものに気づかされる。現在はエバンジェリストとしてWPF/SilverlightとPowerTools製品を啓蒙中。


テクニカルセールスの仕事は製品の技術的な説明をするだけではない

八巻 : 本日はグレープシティのテクニカルセールスの仕事内容についていろいろ伺うために、川口(埼玉)にある関東支社に来ています。大島さん、森谷さん、今日はよろしくお願いします。

大島 : いらっしゃいませ。こちらこそ、よろしくお願いします。

森谷 : よろしくお願いします。

八巻 : では早速ですが、まずテクニカルセールスとはどのような仕事なのか教えてもらえますか?

大島 : 大きく分けるとテクニカルセールスの仕事は、2つあると思っています。ひとつは、システムの開発や改修時にコンポーネントを採用しようとしているお客さまやグレープシティ製品に興味を持った方からの質問に回答すること。もうひとつはイベントや展示会、セミナーなどで製品に関する説明会や技術セッションを行うことですね。

八巻 : お客さまの個別の質問に直接回答することと、イベントなどで多くのお客さまに製品を理解してもらうことですね?

森谷 : そうですね。コンポーネントは消費者が使うものではなくプログラマという技術者が使う部品なので、使い方にはいろいろと技術的な知識が必要です。私たちはこれから開発するアプリケーションの中で、その部品を適切に使っていただけるようにプログラマの疑問や課題に対して技術的な回答を行っています。

八巻 : 要件定義の段階での技術的な課題を解決するということですが、お客さまは業種も違えば、環境も違うので、かなり質問の幅が広そうですね。

大島 : そうですね。具体的な製品に的を絞った質問から、「エンドユーザーにこんなことを要望されたのだけれど、それを解決する製品はありますか?」といったもの、「端末のリプレイスなどで環境が変わるからどうしたらよいのか?」などなど、さまざまです。

森谷 : あと、グレープシティ製品は同じ用途―― たとえば、グリッドとか、チャート――に複数の製品があるので、どれを使えばいいのかわからないというご質問もよくいただきます。同じ用途の製品でも機能は異なるので要件や環境をお伺いしてから最もフィットするものを提案しています。

写真「インタビュー風景(1)」

大島 : どういう機能をアプリケーションに持たせたいかによって、適合する製品は変わってくるのですが、製品機能の細部まではWebサイトやドキュメントに掲載していないので、購入前にご相談くださると開発もスムースに進むと思いますよ。

八巻 : ちょっと営業トークが入っていませんか?(笑)。でも実際、テクニカルセールスは製品を購入してもらうために技術的な説明をする役割という印象もあると思うんですよね。要望や課題によってはコンポーネントを使わずに解決できる場合もあると思うんですが、相談したら購入しなきゃいけないような気になるというか。

大島 : そんなことはないですよ。営業担当だと売上が気になるでしょうが、テクニカルセールスは技術的な側面からお客さまの利益を考えますから。私たちの働きかけで製品を購入していただければ最高ですが、実際にお話を聞いているうちに製品を使わなくても解決できそうだとわかったときは正直に製品を使わずに実現できる方法をご説明しますよ。

八巻 : それならお客さまも安心して相談できますね。漠然とした課題の相談もOKですか?

大島 : ええ、もちろん。最近では特にVisual Basic 6から .NET Frameworkへの移行についてのご相談が多いですね。ActiveX製品から乗り換えるのに、どの.NET 製品を使うのがいいのかといったご質問のほかに、移行全般に関するご相談もたくさんいただきますよ。

八巻 : ところで、グレープシティ製品はラインナップが多いですが、その全部を技術的に理解して説明するのは大変なのではありませんか?

森谷 : 製品や質問には傾向があって、集中する質問には多くのナレッジがたまっているんですよ。パターンがあるから比較的早く対応できますね。でも、そのパターンに当てはまらない特殊な質問の場合は、テクニカルサポート担当者と連携して回答しています。

八巻 : なるほど。テクニカルサポートは開発チームが兼任していますから、その場合でもあまりお待たせせずに回答できますね。

大島 : はい。ですからシステム開発に関してお困りのことがありましたら、どんなことでもいつでもお気軽にご相談ください。

八巻 : やっぱり営業トークが入ってますよ(笑)

お客さまとゴールを共有する存在になれることが理想

写真「インタビュー風景(2)」

八巻 : テクニカルセールスは、システム開発時の課題を解決することに向かって活動しているということがよくわかりました。ただ、お客さまが何を望んでいるのかをちゃんと読み取れないと、的を射た提案はできないですよね?そのあたり、お客さまとはどういうコミュニケーションを図っているのでしょうか?

森谷 : お客さまとのやり取りはメールや電話で対応することが多いですが、営業担当者と一緒に訪問してシステム環境やご要望などについて詳しく伺うこともあります。どちらにしても、まずは状況をよく理解することですね。

八巻 : 状況というと?

大島 : グレープシティのお客さまは開発者ですが、実際にはその先にシステムを発注するクライアントがいます。開発者はそのクライアントの要望をどうやって実現するかを考えた結果、グレープシティにコンタクトしてくださっているので、問い合わせの内容がそのままクライアントの要望というわけではないんです。だから、質問内容そのものに回答するよりももっと良い方法がありそうだなと感じることがある。そういうときに、システムの概要やクライアントの要望などをうまくヒアリングして状況を正しく理解できれば、直接的な解決策とは違うけれども、「クライアントの要望をこのように解決してはどうですか?」という提案ができるんです。そこまで持っていけるとすごく良いコミュニケーションが築けたなと思います。

八巻 : お客さまと一緒に課題を解決していくという感じですね。

森谷 : まさにそうですね。お客さまと立場は違うけれど、ゴールは共有するものだと思っています。私たちは課題にマッチする製品はどれなのかという立場で提案しますが、目指すところはクライアントに喜んでもらえるシステムの完成という共通のゴールです。でも、コンポーネントのように部品的な役割を持った製品は、本質や利便性がなかなか伝わりにくい。荒っぽい言い方になってしまいますが、料理なら食べればすぐに旨いとかまずいとかわかります。でも、コンポーネントは使われる環境やシステムに対する要件が異なるので、どうすれば利便性やメリットが上がるのかなかなか伝わらない。だからお客さまと個別にお話しすることでその溝を埋めて双方共有のゴールを目指すのかなと。

八巻 : 具体的にお客さまに喜ばれた提案はどんなものがありますか?

写真「インタビュー風景(3)」

大島 : たとえば、そうですね。ActiveReportsを使ったWebアプリケーションで帳票をプリンタに直接出力するという要件があったのですが、その際に「印刷ダイアログを表示させない」という部分がActiveReportsでは実現不可能でした。ActiveReportsではWebアプリケーションにおける直接印刷の手法としてAdobe Flash®を使用した方法を提供しています。Adobe Flashでは、おそらくセキュリティの観点から印刷ダイアログ(ユーザー操作)を介さないプログラムからの印刷が制限されていて、これはMicrosoft Silverlightでも同様です。そのことを説明した上で、画面にプレビューする形式での代替案をご提案したんです。そうしたら、クライアントがその代替案を気に入ってしまって、むしろそっちに変更してくれと要望されたなんていうことがありました。これは結果論のような事例ですがほかにもいろいろありますよ。

八巻 : うちの製品は、エンドユーザーがよく使う標準的なユーザーインタフェースや操作性を重視して設計されているのですが、開発者は仕様を満たす実装方法に意識が行きがちなんだと思うんです。だからそういう提案は盲点なのかもしれません。

大島 : はい。それも確かにあります。エンドユーザー目線ではどのやり方が最も使いやすいのかという観点をお伝えすることも、私たちの使命だと思っています。

森谷 : 先日、私が担当した件ではPDFファイルを生成したいという要望でご相談を受けたのですが、PDFを生成できる製品はとても多いんです。そこで、お客さまが作成するシステムがどういったものなのか、ほかにコンポーネントの機能を生かせる部分はないか、将来的に機能拡張を検討されているならその部分にコンポーネントが生かせないかなど、詳しく伺いながら、それぞれの要件にあったコンポーネントや機能をご紹介させていただきました。そうしたらここまで提案してもらえるとは思わなかったと、喜んでいただきまして。あれは本当に嬉しかったですね。

大島 : 先ほど言ったとおり、お客さまとは電話やメールでのやり取り多いのですが、直接お話を伺うことで、より良いご提案ができると思います。私たちは首都圏に居るので、いつでもお伺いできますし、イベントやセミナーにも参加しますので、その際にご質問をお受けすることも可能です。製品ご検討の際はぜひお問い合わせいただきたいですね。

八巻 : 今日は、お時間をいただきありがとうございました。

インタビューを振り返って

このインタビューを終えて二人の共通点に気がつきました。それはとてもホスピタリティにあふれた人だということ。お客さまが本当に望んでいることは何なのか。どうすれば喜んでもらえるのか。まずはゴールを共有し、それに向けて一緒に進んでいく。信頼されるテクニカルセールスとはそんな人なのかなと思いました。