導入事例

画像「『.NET技術を使った新市場への挑戦を支えたグレープシティの製品』『共通基盤開発に開発コンポーネントを使うことで生産性を向上』」

画像「富士通マーケティング株式会社」

株式会社富士通マーケティングは、富士通グループの中で日本国内の中堅企業から中小企業までを含めた中堅民需市場を担う中核企業として2010年10月に富士通ビジネスシステムから社名変更する形で発足。SI企業としてのコンサルティングから運用・保守サービス、新商品開発、クラウドビジネス、パートナー事業などを展開している。

今回は発足と同時に中堅民需向け新商品第一弾として販売した
「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart きらら」で使用いただいているグレープシティ製品(MultiRow/SPREAD/InputMan/PlusPak)についてお話を伺った。

グレープシティ4製品で実現できたこと

  • 紙伝票のような入力画面をデザイナで短期開発(MultiRow)
  • 一覧表示に適したスプレッドシート開発。データソースとの連携が容易なスプレッドシートで開発を簡易化。(SPREAD)
  • 入力チェック機能、入力補助機能を実装することで入力ミスを防止し入力業務を効率化(InputMan)
  • ファンクションキーやタブスタイルを採用し操作性を向上(PlusPak)
開発概要
開発案件 使用弊社製品
中堅企業向け 統合基幹業務パッケージ
GLOVIA smart きらら(販売/会計/人事給与)
MultiRow for Windows Forms
SPREAD for Windows Forms
InputMan for Windows Forms
PlusPak for Windows Forms

導入背景

「伝票のイメージ」への表現力が抜きんでていたMultiRowの採用がまず決定

画像「システム本部 GLOVIAsmartきらら事業部 種池 一雅 氏」
種池 一雅 氏 システム本部
GLOVIA smart きらら事業部

富士通マーケティングの発足とともに発売を開始した「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart きらら」(以下「GLOVIA smart きらら」と略称)は、同グループにとっては新技術への挑戦であった。

「古くはオフコンやホストコンピューターの時代から、我々は業務パッケージを提供してきましたが、中堅民需市場への訴求をより強化していくためにはクラウドへの対応に加えて技術のオープン化が重点課題でした。」きらら事業部長の種池氏はさらにこう続ける、
「大手企業では富士通のSEが富士通独自のアーキテクチャを使ってゼロから構築することも可能ですが、日本全国の中堅企業向けの業務パッケージとなると、販売パートナーのSEによる導入支援、カスタマイズをしてもらう必要があります。そのため、取り扱う技術面で裾野を拡げる必要があったのです。」

汎用性があること、広く普及していること、クラウド・仮想環境にも対応できることなど、さまざまな要件を検討する中で、Microsoftの.NET Framework、そしてグレープシティの開発コンポーネントを使用して開発することが決まった。

きらら開発責任者の山本氏がグレープシティ4製品の採用理由を次のように話す。
「会計システムや販売管理システムで最も重要なのは明細入力画面の伝票のイメージです。一般的なグリッド製品では実現が難しい紙伝票のような入力画面をMultiRowのデザイナを使えば簡単にレイアウトできますよね。表画面の表現力が高かったMultiRowの採用をまず決め、生産性や表現力、UIなどを評価したうえで他の製品(SPREAD、InputMan、PlusPak)も採用させてもらいました。」

画像「図1:統合基幹業務パッケージ『GLOVIA smart きらら』」
図1:統合基幹業務パッケージ『GLOVIA smart きらら』

「販売」、「会計」、「人事給与」をラインナップし、シームレスな業務連携を可能にした統合基幹業務パッケージ。
会計・人事給与についてはSaaS型も展開することで、ハイブリッド型での導入も可能にしている。

「GLOVIA smart きらら」について詳しく見る


活用ポイント(1)

基盤の共通化、MultiRowとSPREADを使い分けた効率的な開発

画像「システム本部 GLOVIA smart きらら事業部 太田 充 氏」
太田 充 氏システム本部
GLOVIA smart きらら事業部

「MultiRowのデザイナは多段行といった自由なレイアウトが可能なので、伝票イメージで入力する画面の開発に適しています。一方、一覧表示形式の画面開発には、データソースとの連携が容易なSPREADを利用しています」と開発担当の太田氏。
システムの肝ともいえる入力画面はMultiRowで開発し、一覧表示形式の表を要する画面はSPREADで開発するといったようにうまく2製品を使い分けている(図2・3)。

さらに「GLOVIA smart きらら」の開発ではシステム構造を分離することで、より開発効率を向上させることに努めている。「GLOVIA smart きらら」には、販売・会計・人事給与と3つのラインナップがあるが、それぞれのシステムで使われている基盤、GLOVIA smart きらら統合開発環境(IDE)は共通となっており、統合されている(図4)。

「会計システムの開発時、グレープシティ製品を活用しながら、画面雛形や、共通マスタ、プログラム部品などの基盤を最初に開発しました。その基盤は3ラインナップ共通で、IDEを使用して各システムの開発やカスタマイズを行うのです。」(太田氏)基盤の共通化は、開発生産性を向上させるだけではなく、システム間のシームレスな連携を可能にし、デザイン・操作性の統一にも繋がるという。

画像「図2:受注入力画面(左)と商品設定画面(右)」
図2:受注入力画面(左)と商品設定画面(右)で利用されているグレープシティ製品

受注入力する画面は「MultiRow」で開発することで紙伝票のような画面を実現する一方、
検索結果をマスタデータから抽出し表示する画面は「SPREAD」で開発。
ファンクションキー位置、入力制御、タブによる画面遷移などは、業務間で共通設計、統一されたデザインにしている。

画像「図3:合計画面から詳細画面へのドリルダウン」
図3:合計画面から詳細画面へのドリルダウン

合計画面で異常値を発見したら、部門別/エリア別などの条件で絞り込み詳細画面で発生原因を突き止める。
ここでも「MultiRow」と「SPREAD」の特長を生かしてそれぞれの表画面を開発している。


活用ポイント(2)

使いやすさと統一された画面デザインの実現に寄与

画像「システム本部 GLOVIA smart きらら事業部 山本 泰三 氏」
山本 泰三 氏システム本部
GLOVIA smart きらら事業部

「きらら」は前述のデザイン・操作性、つまりユーザビリティにとてもこだわった製品である。
“人間工学に基づいたユニバーサルデザインを取込み、使う人に優しいシステム”
とするために富士通グループ内のデザイン会社が監修に入り、100ページにも及ぶデザイン規約をまとめている。その内容は、背景色、フォント、ボタン配置といった基本的なものに留まらず、ページ内容ごとの画面遷移方法、画面レイアウトパターン、項目による入力制御の違いと実に細かい。表組みでの罫線の太さはセルごとにピクセル単位で指定されているという。

「開発は機能実装よりもユーザビリティ先行です。明細入力画面についても、利用シーンから最適なデザインをまず決め、それが実現できるように開発するといった手順で進めます。MultiRowのデザイナはセルの追加、サイズや位置の調整が自在にでき、ソートやフィルタリングといったグリッドに不可欠な操作も簡単に実装できますので、我々の開発方針にとても合うのです」という山本氏の言葉からもそのこだわりが伝わってくる。

MultiRowだけではない。InputManによる入力制御も、PlusPakでのタブによる詳細情報の切り替えやファンクションキーもすべてユーザビリティの向上のために取り入れている機能だという(図2)。
「.NET標準コントロールだけを用いてすべてを最初から開発するのは大変です。グレープシティの開発コンポーネントであらかじめ用意されている機能を組み合わせたからこそ、デザイン性も保持しつつ操作性も良いシステムを短期間で開発できたと思います。」(種池氏)

画像「図4:GLOVIA smart きらら のシステム構造」
図4:GLOVIA smart きらら のシステム構造

「販売」「会計」「人事給与」の各業務システムは「きらら基盤」をもとに「きららIDE」を用いて開発されるため、
製品開発ルールならびにSEによるアドオン構築の開発ルールが定型化できている。
グレープシティの4製品は、「きらら基盤」における画面雛形、画面部品、プログラム部品の開発に使用され、
「きららIDE」を用いた業務システム開発でも活用されている。


今後に向けて

継承性やパフォーマンスの向上に期待

50社以上の販売パートナー、200名以上のSEと協業している「GLOVIA smart きらら」のビジネス。定期的に説明会、情報交換会をすることで、導入企業からのフィードバックを得て製品のレベルアップなどに活かしているという。2015年にはWindows 10に対応した初のバージョンアップも予定されている。

グレープシティの製品に期待することを伺ったところ、継承性の向上をまず挙げられた。
「MultiRow、SPREADともGUIデザイナが使いやすく1つの画面を開発する意味では開発生産性がとても高いのですが、そのまま継承しようとするとなかなかうまくいかず、作り直しや裏側からコーディングが必要となります。システム内で多用する表であるからこそ、継承できるようになればさらに嬉しいです。
製品機能の良さを活かしつつ、.NET Frameworkを含めた機能の継承性をさらに活かせるようにしてもらいたいです。」(太田氏)
「GLOVIA smart きらら」は継承性を重視し、導入企業の60%以上が最新環境に追従しているという。グレープシティ製品に対する継承性の向上要望は販売パートナーのSEからの声でもある。
「SaaSでの利用もあるので、表示速度の改善にも期待します。当社製品のさらなる価値向上のためにご協力をお願いします」(種池氏)とパフォーマンスの向上に関するご要望もいただいた。

グレープシティの各製品としても、常に対応環境を新しくするとともに、パフォーマンスの向上をはじめとした基本性能の強化に今後も努めていきたい。

画像「富士通マーケティング株式会社 種池氏、山本氏、太田氏」
(写真左から)種池氏、山本氏、太田氏

取材協力:2014年10月


株式会社富士通マーケティング様

所在地 〒108-6207
東京都港区港南2-15-3 品川インターシティ C棟
設立 1947年(昭和22年)4月
事業内容 情報通信システムのコンサルティングからネットワーク構築・ソフトウエア開発・システムの運用・ 保守・工事まで一貫したサービスの提供、民需市場向け商品の企画・開発・販売パートナー支援
URL http://www.fjm.fujitsu.com/

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