作る物は違っても「ものづくり」には相通ずるものがあります。経験を積み自信を深め、自分の信念を貫きつつ、人に喜ばれることを最優先に考える。プロフェッショナル達が作る物、作る思いを紹介しています。


こだわりを訪ねて

[合鴨農法] 真摯に食に向き合い、徹底した有機栽培にこだわる水田が青く広がっています。自然との共存、調和は、それに共感する人達をもつなぎます。仲間と共に、食する人と共に。

合鴨農法とは。

田植えが終わった水田にアイガモのヒナを放つ。
雑草や害虫を取る手伝いをしてくれるが、お腹がすくと苗をついばむので朝晩の餌やりは欠かせない。
余った有機野菜やくず米などの餌も、やがて苗の生育を促す天然肥料へとサイクルされる。
泳ぎ回って水田をかきまわし、根に刺激を与えるのもヒナの仕事。
そのヒナを天敵から守るのは人間の役目、夜通しで番をすることもある。
アイガモの飼育は簡単ではないが、ヒナと苗の成長を同時に楽しめるのはこの農法ならでは。

写真「合鴨農法とは」

自然の姿。

完全無農薬・無化学肥料の田を野生の生き物は瞬時にかぎ分ける。
トンボやカエルがふ化するために集まり、巣作りの土を求めツバメが寄ってくる。
人間の食を真面目に考えた田んぼは、良質の米だけでなく野生の生命をも育む。
自然の力や雑草の強さを、苗や稲穂の本当の色を、この田は教えてくれる。

写真「自然の姿 01」 写真「自然の姿 02」

農業家、小関俊夫。

7代続く家業を継ぐも、化学肥料や農薬を使用する農業に疑問をいだ
き、夫婦で無農薬栽培に取り組む。試行錯誤の末、合鴨農法にたどり
着くが、一晩で100羽ものヒナをキツネに襲われる苦い経験もした。
それでも「安心して食べられる、おいしいお米を」その思いだけで25
年以上も有機米を作り続けている。