Webアプリ開発事始 第6回

WebアプリケーションとHTML(2)
~Accessのデータアクセスページを使う
長谷川裕行
有限会社 手國堂

Accessで作れるWebアプリケーション

Accessで作成できるWebアプリケーションについて、もう一度整理しておきましょう。


- 静的HTML -

Accessのフォームまたはレポートを元にして、その内容をHTML化したファイルを生成します。単にデータをWebページとして表示するだけで、データの追加・更新・削除などはできません。操作も簡単で、Webサーバーを設定する必要もありません。

生成されWebサーバー上に保存されたHTMLファイルは、どのOSのどのブラウザからでもアクセスできます。

データベースと有機的に連携しているわけではないので、元のデータが変更されたら、再度HTMLを生成し直さなくてはなりません。

名簿や過去のデータを分析した結果など、あまり頻繁に変更されないデータを、一覧表示したい場合に役立ちます。日ごとの営業成績や在庫情報など、頻繁に書き換えられるデータの表示には向いていません。


- サーバ生成HTML -

IDC/HTX形式とASP形式の2とおりがあります。どちらも、Windowsのインターネット・サーバー機能であるIISを通じ、クライアントのブラウザにHTMLデータを送信します。

IDC/HTX形式は旧来の方式で、テーブルやクエリの内容を一覧表として表示します。日付や氏名などをキーにクエリを使ってレコードを抽出し、それを表示するような処理に向いています。

データベースの内容を変更することはできないので、データの入力を伴う処理には向いていません。

ASP形式ではフォームやレポートのデザインを元にしたWebページを生成し、VBScriptによってデータの表示・追加・更新・削除などが実現できます。

どちらの形式でもサーバーにはIISが必要ですが、クライアントは選びません。どのOSのどのブラウザからでもアクセスできます。異機種・異OSの混在するネットワークで役立ちます。


- データアクセスページ -

ネットワーク上に公開されたAccessのmdbファイルまたはSQL Serverのデータベースファイルを、ActiveXコンポーネントを介してアクセスし、データの表示・追加・更新・削除などが行えます。グラフを表示させることもできます。

Webサーバーは必須ではなく、データベースとHTMLファイルがネットワーク上に公開されているだけで構いません。但し、ブラウザはIE5以上に限定されます。

Windowsマシンが中心となっている(またはWindowsだけで構成された)ネットワークで、データベースの変更を伴う動的な処理を行いたい場合に向いています。Windows以外のクライアントOSが多数を占めている環境では、あまり役に立ちません。


- データアクセスページが便利 -

 こう眺めると、データアクセスページが、いわゆる「一般的なWebアプリケーション」とは趣を異にしていることがお分かりいただけるでしょう。データベースとそれにアクセスするHTMLファイルとが、ネットワーク上に公開されていればよいのです。

Webサーバーやデータベースサーバーを特別に設定する必要はありません。イントラネットではない通常のWindowsネットワークで、一般的なファイルサーバーの共有フォルダに、これらを保存するだけでも動作します。

そのため、Webサーバーの設定などTCP/IPネットワークの知識・技術を持っていなくても、Accessでアプリケーションを作ることが可能なら、データアクセスページでWebアプリケーションを作成できます。

もちろん、ここで言う「Web」とは、Windowsを中心としたネットワークだけで有効な、極めて範囲の限定されたネットワーク上でのWeb――ということになります。


- 目次 -
トップページ
Accessで作れるWebアプリケーション
静的HTML
サーバ生成HTML
データアクセスページ
データアクセスページが便利
追加・削除のできるWebアプリを作る(1)
~データベースのデザイン
追加・削除のできるWebアプリを作る(2)
~ページの作成と保存
細かな手直し
データアクセスページの保存
ファイルの保存場所に注意
クライアントのセキュリティ設定
あとがき

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