Webアプリ開発事始 第14回

WindowsのサーバーサイドWebアプリ実行環境
~ASP
長谷川裕行
有限会社 手國堂

ASP~動的Webサイトの実行環境

IISとPWSでは、ASP――Active Server Pagesと呼ばれる機能を使って、サーバーサイドのWebアプリケーションを実行できます。


- スクリプトで動くサーバーサイド・アプリケーション -

ASPは Visual Basicの命令体系をベースとしたVBScriptという言語によって、スクリプト型のプログラムをサーバー上で実行できる機能です。また、ADOを介したデータベースの制御も簡単に実現できるため、わずかな手間で業務用のWebアプリケーションを組み上げることが可能です。

ASPはサーバーサイド・アプリケーションの実行環境で、その実行形態はCGIやJavaサーブレットに似ています※5。CGIと異なるのは、稼働するのが単独のプログラムではなくVBScriptで記述したASP専用のプログラムであるという点です。コンパイルが不要な点では、サーブレットとも異なっています。

スクリプト言語で記述できるサーバーサイド・アプリケーション――という意味では、JSPに似ています、というより、ASPの仕様をJavaに置き換えたものがJSPです。ASPはスクリプト中にHTMLを埋め込むことができます。この点も、JSPがお手本としたところです。

※5 .NET Frameworkを利用すれば、さらに機能強化されたASP.NETを利用できます。.NETについては、項を改めて紹介します


- VBScriptでデータベースを扱える -

ASPでは、VBScriptの他にJScriptも利用できます。JScriptはJavaをベースに独自の拡張が施されたスクリプト言語で、JavaScriptの基本的な仕様をカバーしています。

VBScriptとJScriptには、HTMLファイルの<SCRIPT language...>タグで実行できる埋め込み型の言語も存在します。これは、Webサーバー上のHTMLファイルに記述されたプログラムを、クライアントのブラウザが実行する仕組みです。

一方ASPはWebサーバー側の機能であり、スクリプトで記述されたプログラムは、Webサーバーの側で実行され、処理結果がクライアントに送信されます。  VBScriptとJScriptのどちらを使っても構いませんが、Windowsプログラマーなら、VBScriptの方がなじみ深いでしょう。VBScriptは、Visual Basicの命令体系に<非常に近い>形式で、コードを記述できます。

ご存じのようにVisual Basicには、ユーザーインターフェイスをGUIでデザインできるという優れた特徴がありますが、VBScriptにはその機能はありません。forやifなどの基本命令や関数などの書式がVsiaul Basicと同じである――ということです。ADOを介したデータベースの制御も、Vsiual Basicの場合とほぼ同じ要領で実現できます。


- ソース中にHTMLタグを埋め込める -

ASPによるWebアプリケーションは、Webサーバー側からクライアントに対する応答を、HTMLデータとして送信します。ASPソースファイルは拡張子が.aspとなり、クライアントのブラウザでそのURLを開くと、Webサーバーがソースコードを読み込んで実行し、処理結果をクライアントに送信します。

ASPのソースファイルにはVBScriptのコードと共にHTMLのタグを記述できます。また、ADOなどのデータアクセス・オブジェクトを使ったデータベース処理も簡単に記述できます。

JSPのところで触れたように、ASPの機能をJavaに持ち込んだものがJSPです。WindowsでVisual Basicのプログラミング経験がある人なら、ADOの扱いも含めて、JSPよりASPの方が扱いやすいでしょう。

ASPはWindowsで動作するため、ADOを介してWindowsのデータベースを利用できます。従って、SQL ServerやOracleなどの大規模なRDBMSばかりでなく、AccessのmdbファイルもWebアプリケーションで利用できます。


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ソース中にHTMLタグを埋め込める
ASPのサンプル(1)~データベースの検索
ASPのサンプル(2)~表形式の出力
あとがき

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