64ビット(x64)版OSのサポートについて

文書番号 : 30022     文書種別 : 技術情報     最終更新日 : 2008/08/21
文書を印刷する
対象製品
ActiveReports for .NET 3.0J Professional Edition
詳細
ActiveReports for .NET 3.0Jにおける64ビットOSのサポートは、WOW64上で実行される32ビット版 .NET Frameworkに限定されます。64ビット版 .NET Framework上で本製品をご利用いただくことはできません。
※ 32ビット版 .NET Frameworkは、通常は64ビット版 .NET Frameworkと一緒にインストールされています。
  1. 32ビット版 .NET Framework上での動作
    2008年3月26日リリースの「SP1 Visual Studio 2008対応版」以降でサポートしています。正しく動作させるためには、「64ビット(x64)OS上で正しく動作させるには」や「制限、注意事項」をご確認ください。


  2. 64ビット版 .NET Framework上での動作
    64ビットアプリケーションもしくは64ビットモードのIIS上で本製品をご利用いただいた場合、下記の問題が発生することが確認されています。
    • Viewerコントロールで[印刷]をクリックしても、「印刷ダイアログ」が表示されず、印刷できない。
    • Viewerコントロールにレポートが表示されない場合がある。
    • Professional Editionに付属するランタイムデザイナを起動すると、例外が発生し、デザイナを使用できない。
    • SystemPrinter機能を使用できない。
      コードから、SystemPrinterクラスを使用した印刷を実行した場合、例外が発生し印刷できない。
    • OLEObjectコントロールを使用できない。
      レポート上にOLEObjectコントロールが配置されている場合、レポートのプレビュー時に「ActiveReports.Interop assembly was not found.」というメッセージが表示され、コントロールを正しく描画できない。
    これらの64ビット固有の問題については本バージョンで修正の予定はございません。申し訳ございませんが、64ビット版 .NET Framework上での動作はサポート対象外とさせていただきます。



64ビット(x64)OS上で正しく動作させるには

ActiveReportsを使用したアプリケーションを 64ビットOS上で動作させるには、Visual Studio 2005/2008で、アプリケーションのターゲットCPUを"x86"に指定し、32ビットアプリケーションとしてビルドしてください。これにより、アプリケーションは自動的に32ビット版 .NET Framework上で動作します。
  • Visual Studio .NET 2003の場合、ターゲットCPUは"x86"のみのため、指定は不要です。
  • ターゲットCPUを"Any CPU"または"x64"に指定してビルドしたアプリケーションを64ビットOSで動かさないでください。64ビットアプリケーションとして動作するため、前述の問題が発生します。

["x86"ソリューションプラットフォームの追加手順]

アプリケーションのターゲットCPUを"x86"に変更するための手順を以下に示します。
※手順は一例です。この限りではありません。
ソリューションプラットフォームの追加手順1

 (1) Visual Studioの[ビルド]メニューから[構成マネージャ開始]を選択
 (2) [アクティブ ソリューション プラットフォーム]ボックスの[<新規作成…>]を選択
 (3) [新しいプロジェクトプラットフォーム]ダイアログボックスが表示されたら、[新しいプラットフォーム]ボックスから[x86]を選択
 (4) [OK]をクリック

以上で、"x86"のプラットフォームが追加されます。以後、Visual Studio上でソリューションプラットフォームが"x86"になっていることを確認しながら、開発を行ってください。
ソリューションプラットフォームの追加手順2



制限、注意事項

ActiveReportsを64ビット(x64)OS上で動作させる上での注意事項および制限について記載します。
  1. Webアプリケーションを運用する場合、IISを32ビットモードに切り替えた上で、32ビット版ASP.NETを動作させる必要があります。詳細についてはマイクロソフト社から提供されている以下の情報を参照してください。

  2. Webアプリケーションにおいて、Windows標準のリンク外字ファイルであるEUDC.TTE以外を使用する場合は、HKEY_LOCAL_MACHINE(以降、HKLM)以下にレジストリ情報を追加する必要があります。この説明は、製品ヘルプの「PDF外字」にありますが、64ビットOSの場合、HKLMが2種類(32ビット用と64ビット用)存在するため、32ビットモードのIIS上では、32ビット用のHKLMである"Wow6432Node"以下に情報を追加する必要があります。
    レジストリ情報の追加場所
    32ビットOSHKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Data Dynamics¥EUDC
    64ビットOSHKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Wow6432Node¥Data Dynamics¥EUDC

  3. Webアプリケーションのクライアント環境で使用するActiveXビューワは、32ビット(x86)版Internet Explorerのみに対応します。64ビット(x64)版Internet Explorerで実行した場合は自動的に32ビット(x86)版Internet Explorerに切り替わります。このため、レポートが同一ウィンドウで表示できず、新しいウィンドウで表示されます。詳細は以下を参照してください。


よくある質問

Q. 64ビット版 .NET Frameworkの対応予定はないのですか?
A. バージョン6.0Jで64ビット版 .NET Frameworkに対応しました。バージョン3.0Jでの対応予定はありません。

Q. WOW64とは何ですか?
A. WOW64とは、64ビットWindows上で32ビットアプリケーションを動作させるためのエミュレーションのことで、「Windows on Windows 64」の頭文字をとった略称です。

Q. Visual Studio .NET 2003でActiveReportsを利用しています。作成したアプリケーションは、64ビット(x64)OS上で動作しますか?
A. はい、動作します。Visual Studio .NET 2003で作成したアプリケーションは、.NET Framework 1.1上での動作に限りサポートされます。.NET Framework 2.0上での動作はサポートされません。

Q. ActiveReportsの旧バージョンを使っていますが、64ビット(x64)OS上でサポートされますか?
A. いいえ、サポートしていません。「ActiveReports for .NET 3.0J SP1 Visual Studio 2008対応版」以降のサポートとなります。バージョンアップをご検討ください。

Q. 64ビット(x64)OS上で、SPREAD for .NET 3.0Jなどの64ビット対応製品とActiveReportsを同じアプリケーション上で同時に使えますか?
A. はい。32ビットアプリケーションとしてビルドした場合、もしくは32ビットモードのIIS上での動作に限り可能です。詳細は、「64ビット(x64)OS上で正しく動作させるには」を参照してください。
キーワード
機能・仕様